mizuchanのブログ

サボタニの情報を貴方に送ります。

若い皆さんとした映雪丸の話・・・

マミラリアの映雪丸が、若手のマニアの間で人気です。
Mammillaria hahniana subs. bravoae が学名になります。
Mammillaria. bravoae と表記することもあります。
此奴の種を輸入して蒔いたのですが・・・・


こんな具合に、中棘がV字で共通なだけで、棘の色はピンクから黒までばらつきが
あります。まして綿毛の量はバラバラです。
先日の埼玉サボに、特に多毛のタイプを持っていきました。
出品前にマミの権威の吉田先生に『輸入種子で映雪蒔いたら、こんなのも出来たんですけど・・・』とお話したら
『霧棲丸のような容貌だね』という話でしたので、競りの時に、そのお話をさせて頂きました。 
帰り際に、購入された若手の方に、詳しい話をと質問を受けましたので
今回はそのお話をさせて頂きましょう。
霧棲丸は学名ですと
Mammillaria hahniana ssp. woodsii あるいは、単にMammillaria  woodsiiと書かれます。
まあ簡単に言うと、和名の玉翁の変種扱いなのですね 
Mammillaria hahniana が玉翁ですから。
ついでに言えば、玉翁殿は Mammillaria hahniana f. lanata となります。
つまり、映雪丸と霧棲丸は親戚の叔父さん同士みたいなもので、区別できなくて
当たり前のような物なんですね!

日本人は、見た目の素晴らしい個体を作るために選抜していきますので
元々の自生地にあるものと全く違う見た目のものを創りだし、学名とは別に
園芸種としての和名を付けて、長い年月をかけて育種をしてきました。
それに対して、欧米の趣味家は、どこどこの産地にある『映雪丸』ということを
大切にコレクションすることが多いわけですね、所謂フィールドデータを大切に
集めるわけです。
そんな訳で、お分けした個体が『映雪丸』か『霧棲丸』を決めることが無意味で
むしろ、コレクターとして個体の美しさを愛でるか、どこで採れたかを大切にするか
そのどちらの立場をとるのかが重要なんだということをお話させていただきました。
・・・・・
和名の話になると、紅笠丸 Lobivia jajoiana のことが思い浮かびます。
最初に渡来したのが、紅色の花だったので和名に紅を入れたのでしょうが、色違いの
ピンクや黄色まであるのを知っていれば、そんな命名はしなかったかもしれませんし
また、黄笠丸のように色別に違う和名にしたかもしれません、いや、和名に花色の
文字を入れることが間違いなのだと思います(笑い)
花姿から、命名して妖艶丸(こんなイメージでしょう?)の紅花とか黄花とかいう
和名にすればこんな混乱は起きなかったと思います。

×

非ログインユーザーとして返信する